たいせつにします プライバシー 17002231(02)

 

メタリックハイスピードバーナ

メタリックハイスピードバーナは、噴出ノズルから高温、高速の火炎を噴出し、今までに無い優れた伝熱効果を持つバーナです。
その応用範囲も極めて広く、各種熱処理炉・亜鉛メッキ炉・アルミ溶解炉・取鍋乾燥・液中燃焼など広範囲に使用できます。

特長と効果

1.メタリックハイスピードバーナは、噴出ノズルから高温高速の火炎を噴出します。

  • この噴出速度は200m/sにも及び各種の効果を出します。
  • 高速の火炎は20~200倍の炉内ガスを伴流します。
  • 大量の伴流ガスは炉内を撹拌し、良好な温度分布が得られます。
  • バーナ本数を少なくしても温度分布は良く、コストダウンにつながります。
  • 材料に高温高速の火炎を直接当てれば、急速加熱が可能になります。
  • 高速気流中でも安定燃焼するため、バーナの設置場所が限定されません。

2.メタリックハイスピードバーナは高負荷燃焼室を備えたバーナです。

  • 通常の燃焼室の100倍以上、58~116MW/m3(5,000万~1憶kcal/m3/h)と超高負荷が得られます。
  • 炉体側には特別な燃焼室が不要となり、炉体のコンパクト化、コストダウンにつながります。

3.メタリックハイスピードバーナは他社の高速度バーナに比べ各種の特長を有しています。

  • 噴出速度が大きく、大型炉へも応用できます。
  • 炉の大きさに合わせて、噴出速度を自由に選定できます。(噴出圧力で2~3倍)
  • 予熱空気を使用することにより省エネルギーがはかれます。
  • バーナ本体が機械的強度に優れており、コンパクトで軽量です。
  • 施工万法によっては、1,200℃程度まで使用できます。
  • ダイレクト点火で、パイロット系統の簡略化によりコストダウンが計れます。
  • バーナ内部での燃焼率が大きく、また燃焼容量が大きくなっても性能は変わりません。
    (通常のバーナ20~40%、メタリックハイスピードバーナ60%)

4.大きなターンダウン比を持ち、高過剰空気にも耐えます。

  • ターンダウンレシオ1:50、過剰空気率最大5000%と大きな値を有しています。
  • 炉温100℃から調節可能で、多目的炉とすることが容易にできます。

使用燃料

都市ガス、天然ガス、LPG-Air62.8MJ/Nm3(15.000kcal/Nm3以下)のいずれかに限ります。その他の燃料についてはご相談ください。

型式名

主な仕様

形式 MHシリーズ MHAシリーズ
MH-10 MH-20 MH-40 MH-80 MHA-20 MHA-40 MHA-80
定格インプット KW
(kcal/h)
116
(100,000)
233
(200,000)
465
(400,000)
930
(800,000)
233
(200,000)
465
(400,000)
930
(800,000)
接続 メインガス 20A PT 25A PT 40A PT 50A PT 25A PT 40A PT 50A PT
パイロットガス 15A PT 15A PT 15A PT 15A PT 15A PT 15A PT 15A PT
空気 40A PT 50A PT 80A PT 100A
JIS5K
80A PT 100A
JIS5K
150A
JIS5K
外形寸法 A mm 514 643 724 807 679 750 854
B mm 355 484 564 644 520 590 691
C mm 225 335 335 385 335 335 385
D mm 94 105 164 191 122 182 219
φE mm 70 90 134 160 90 134 160
φF mm 129 164 225 311 164 225 311
G mm 102 118 185 210 154 212 257
H mm 68 80 115 240 90 185 240
I PCD 165 215 280 376 215 280 376
取付ボルト N-O 4-M16 12-M16 12-M16 12-M16 4-M16 12-M16 12-M16
取付ボルト 4-M16 4-M16 8-M16 8-M16 4-M16 8-M16 8-M16
バーナ重量
(付属品込)
kg 18 30 50 88 32 52 91

温度・空気比制御例

オンレシオ+ガスコントロール

上図のように、空気側とガス側の両方にコントロール弁を入れ、最大燃焼から一定の範囲までは空気側のコントロール弁でオンレシオ制御を行い、それ以下は均圧弁出側のコントロール弁でガスコントロールのみ行います。
炉形状によってはオンレシオ制御、あるいはガスコントロール方式のみの場合もあります。

バリアブルレシオコントロール

上図のように通常の均圧弁方式をとりますが、この弁は負圧設定(例えばノースアメリカン社バリアブルレシオバルブ等)で低燃焼ではエアーリッチ燃焼となります。この結果、省エネルギーと均一な温度分布を両立させます。
詳しい配管方法については、取扱い説明書をご参照下さい。

オンオフ時間出例制御(MBC制御)

工アーとガス側の両方lこON/OFF用切替弁を入れて、プログラム調節計と炉内温度との偏差から、ON/OFF動作のタイミング(燃焼時間)と燃焼バーナを選定するシーケンサーを組み合わせると、偏差の大小で各バーナごとに燃焼時間に対応した定格燃焼を行うことが出来ます。
ハイスピードバーナの機能を落とすことなく、炉内温度の均一と省エネを両立させます。

利用技術

ハイスピードバーナを用いて、いろいろな炉形状を考えることができ、これまでに各種の利用技術が開発されております。ここではその一部をご紹介します。

1.円筒炉

ベル型あるいはピット式円筒炉などでは、従来は多数のバーナをつけて温度分布を良くしていましたが、メタリックハイスピードバーナを使用すれば、1本のバーナで充分な温度分布が得られます。この場合、炉壁とバーナ噴出ノズルの間隔は100mm程度とします。

2.立面循環式加熱-1

巾の広い炉に応用する方式で、炉長方向下部にバーナを千鳥に配列し炉床面を熱流の通路とします。千鳥配列のピッチは1000mm~1500mm、ピアー高さ300~500mm程度を標準とします。最近のセラミックファイバーを多用した炉では炉床(煉瓦)と炉壁・天井の熱容量の差が大きく、この加熱方法が適しています。排気口はバーナ近傍に設けることが好ましいのですが、天井排気も可能です。

3.立面循環式加熱-2

バーナを天井左右に千鳥配列し率面循環をする方法で、天井高さ2m程度まで適用できます。この場合ガスコントロール方式を原則としますが、配管等をすべて炉の上に設置できますから場所の狭い所などに最適です。

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